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2020.08.27NY+160.32020.08.27NAS-39.72







米国市場はまちまち。
ジャクソンホール会議は無事通過。

2020.08.282020.08.28上海





日経先物(左)  /上海総合 (右)

日経平均株価 終値 22,882.65(-326.21)
始値 23,232.30
高値 23,376.13
安値 22,594.79
出来高 9億8082万株

日経225先物 終値 22,890(-320)
始値 23,230
高値 23,390
安値 22,560
出来高 78,527枚

日経平均














8.28日経平均は続急落。
先物は小幅高で始まり、序盤は小動き。
上海が開場するとじり高の展開となるが、一時高値23,390円で頭打ち。
高値圏で膠着していたが、安倍総理の辞意報道が伝わると14:07に突如として棒下げ商状。
23,300円から僅か3分で一気に22,560円まで急落。
その後売り買いが入り乱れ乱高下を繰り返したが、結局下落分のほぼ半値戻し水準で引けている。

8.28先日連続在日日数で史上最長を記録した矢先での辞任劇。
17時から会見予定されていたため、既に寄り付き前に辞任も想定内だったが、大きな動きはなく、典型的なじり高が続いていた。
結果的に高値圏からの売り崩しに絶好の機会を演出した格好に。
その様は場中に瞬時に千円下げた2016年4月28日の日銀ショックを彷彿とさせる値動き。
高安幅は指数で781.34円、先物では実に830円に及んだ。

2006年9月、戦後最年少の総理として安倍政権が発足。
小泉政権に続き長期政権が期待されたが、2007年9月のまさかの1年で辞任
そして2012年11月に当時の野田総理から禅譲される形で衆院解散
翌12月の総選挙で首班指名され再び総理に返り咲くと歴代の総理の在任記録を次々と塗り替えながら長期政権を築き、現在まで実に7年8ヵ月。

辞意の理由が13年前と同じ持病「潰瘍性大腸炎」によるもので「またか」という批判にさらされている安倍総理。だが、それはいささか気の毒ともいえる。
過去最長の在任記録を更新中であり、その事実のみをもっても既に13年前の政権投げ出しの汚名は返上して余りあると思われる。

2011年の震災今年の新型コロナウィルスなど、未曾有の国難にあっては内閣総理大臣というポジションは並みのメンタルでは務まらない。
持病と闘いながら国ために尽力した事実には変わりなく、レガシーになるかはともかく、アベノミクスとして現在の株高に貢献した事実は揺るがない。
安倍トレード花盛りし頃が今でもまだ記憶に新しいが、その是非は後世の歴史家にしかわからない。

結局誰が総理だったとしても未知の脅威に対して完璧な対策などできるはずもない。
震災時の民主党、新型コロナ禍では自民党さえも然り。

思えば民主党政権も震災からその対応に批判が集中し間もなく支持率が低迷。
奮闘むなしく当時の菅政権から野田政権へと、首のすげ替えが行われるも、海外からは「誰?」と更に低迷の一途。結局持たずにその翌年に自民党に政権を譲り渡す格好でその幕を閉じた。
野田元総理の置き土産である消費増税の約束を守り、遂に消費税は10%にしたはいいが、それがきっかけとなったのか景気は一層落ち込み、とどめは今回の新型コロナ。
全世界を巻き込んだ人類史上特筆すべき災害に見舞われ奮闘するも、結果その闘い半ばにして退場せざるを得なかったのは、皮肉というべきか、はたまた因果応報というべきか。
栄枯盛衰、こと政治に関しては歴史は繰り返すのだと改めて実感する。

休んでも批判され、頑張って連続執務して持病で倒れようものなら職務放棄と罵られてしまう内閣総理大臣というポストはそれでもなりたくて仕方がない御仁はいるようである。
次の総理は貧乏くじを引くようなものだが、後任には誰がなっても批判にさらされそうで、再び2007年から2012年のように毎年のように総理が変わる未来が見えているだけに国民も複雑な思いに違いない。
かつての国民不在の政権交代劇「安倍→福田→麻生→鳩山→菅→野田」。すっかり冷めたあの政治を思い出さずにはいられない。
選挙対策だけの首のすげ替えが、当時ヒラリークリントン氏の来日時の対応など日本の国際政治的地位の失墜をもたらし、目に余るものがあったからだ。

辞めるなら今までいくらでも機会はあったはずだが、ここまで我慢したなら意地でも五輪開催を見てからとするはず。それなのに今辞めてもいいと思えた理由をつい邪推してしまう。
もしかしたら水面下では既に東京オリンピックは中止が決定していて、花道を飾れないとわかり、失意のうちに病に倒れたのだろうか。

ただ、今回はコロナ禍にあって、国会も閉会中であり、後任も不透明な中、混乱を招くことは必至。
来年の9月の党総裁任期満了をもっての勇退こそが最高の花道だったはずであり、その点は誠に無念であったことであろうし、心中察するに余りある。
並みの人ならとうに投げ出していたはず。
このタイミングしかなかったとのことだが、党員投票なしでの総裁選への思惑のほか、連続在任の史上最長記録更新が一つの達成感を生んでしまったのだろうか。

"The straw that broke the camel's back."
まるで駱駝の背に載せる最後の一藁のように。
あの森友加計問題でのマスコミによる総攻撃でさえ耐え抜く頑健さを誇っていた安倍政権。
しかし、達成感からか、今となっては本人にしかわからない些細なことで、最後はあっさり心が折れてしまったのかもしれない。

今はただ、本当にお疲れさまという思い。

本日の損益
デイ  +380円(10枚)増し玉合算
ナイト -30円(10枚)増し玉合算

現在の資金
892,600,000円 (+3,500,000円)※手数料考慮せず